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「9割が教科書を読めていない」 レビュー

こんにちは。
高校生コース講師の小谷野です。

刺激的なタイトル。
2021年1月にPRESIDENT Onlineに載せられた記事のタイトルです。
元記事は以下をご覧ください。
9割が教科書を読めていない」私立文系しか行けない子供たちの末路

今回のブログでは、上記記事の抜粋を紹介していきます。

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記事の概要

執筆者は、『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』などで有名な新井紀子さん(国立情報学研究所教授 一般社団法人教育のための科学研究所代表理事・所長)です。
AI技術が発達する時代に直面しているわけですが、そのなかで読解力はその重要性を落としているのでしょうか?
いえ、その逆だと新井さんは言います。
AIに仕事が代替されていってしまう時代において、どんな人材が生き残れるのか?
要するにAIにできないことはなんなのか?
それは文章を読解することだそうです。
人間がAIに勝てる領域が読解力ということです

では、何をもって読解力なのか?
ただ文字を読めればいいのではありません。
新井さんは「汎用的読解力」という言葉を使用します。

文章に書いてある事実を正確に読み取る。それが汎用的読解力です

小説を読んで登場人物の心情を理解する、という類の話ではありません。
そのような読解力は、日常生活の中で鍛えるものです。
そうではなく、情報が書かれた文章(教科書、新聞、契約書、法律の条文など)の中身を正確に読み取る、という能力のことだと思います。

では、文章が読めない、汎用的読解力が不足するのにはどのような原因があるのでしょうか?
その一つが「語彙」だと言います。

文中の言葉の95%以上を理解していないとすらすら読めないという研究結果があるように、語彙の不足は読解のネックになります。特に、算数や理科で使う言葉は日常で使う意味とは違う場合もあり、それを理解していないとたった1行の文章でもわからなくなってしまいます

「文中の言葉の95%以上を理解していないと~」という件は、”What percentage of text-lexis is essential for comprehension?“という1989年の論文によるらしいです。
原文が気になる方は上記リンクから読んでみてください。
本文は6ページくらいしかないのですぐに読めます。
一応注意しておきますが、この論文では外国語の話をしています。
その学習者にとっての外国語の文章を理解するには、文中の語彙の95%を理解する必要があるそうです。
そのために最低必要な語彙力が5000語であるとも書かれています。
日本語を母語にする者にとっての英語には当てはまることだと思います。
これが母語にも当てはまるのかはわからないですが、ある程度はその通りだと思います。

記事で挙げられている語は、「割る数」「割られる数」「以下」「より小さい」「○○を1とみたとき」などの表現です。
こうした細かい表現を精読する習慣が不足しているのだそうです。
大きな流れを読解することばかりに慣れ過ぎて、言葉の定義を正確に理解したり、主語・述語の関係や、修飾・被修飾の関係を厳密に読んだりする能力に欠ける子どもが多いということです。

汎用的読解力の中身として新井さんが示しているのは以下のような図式です。

上記の能力は新井さんが開発した「リーディングスキルテスト(RST)」で測ることができます。
記事にも数問のっているので、気になる方は解いてみてください。

また、読解力が低い子どもは、ノートの取り方でわかるそうです。
国語の記述問題で答えをそのまま書き写すという子です。
一語一句同じように書き写しても意味はありません。
どのような「内容」が必要だったのかを吟味し、言葉の表現は多少自分なりに変えてもいいはずです。
むしろ自分なりに表現を変えられないのであれば、その中身を理解できたとは言えません
先生の板書をただ写すようなノートの取り方もそうです。
先生の板書や発言を自分なりに落とし込んでノートを取ることが大事です。
もちろん初めのうちは難しいでしょうが、そのような意識を持っておくのは大事です。

上記のような読解力不足を放置しておくと私立文系しか行けない高校生になってしまうと新井さんは危惧しています。
もちろん、私立文系が必ずしも悪いわけではありません。
消極的な理由(数学・理科ができないから)で私立文系しか行けなくなることを危惧しているのです。

特に危惧しているのは高校に入学する段階で『自分の進路は私立大文系以外に選択肢がない』となってしまう生徒の多さです。その背景にあるのが読解力です。数学や理科のように学年が上がるごとに新しい知識や概念が増えていく教科では、読解力がないことで勉強の遅れが生じやすい。その結果、理数は苦手だからと消去法で文系しか選べないことになってしまうんです

解決策

最後にこの記事で提示されている解決策を紹介して終わりにしましょう。

NHKの大河ドラマ、連続テレビ小説などを楽しむ
現代ではない時代設定の物語のため、語彙や背景知識が増える。

ラジオでニュースを聴く
視覚情報がないぶん、言葉や数字に耳を研ぎ澄まして聞かないと内容を理解できないので、文章を理解するトレーニングになる。

おねだりはプレゼンの場に
他者を納得させる練習の場にする。相手を論理的に説得するという文章の基本を身に着ける機会になります。

日常会話は単語で済ませない
日頃から文章を作る訓練をする。

上記4つが紹介されています。
参考にしてみてください。

読解力については、また次回の記事でも詳述していきますのでお楽しみに。

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