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読解力を取り巻く現状

こんにちは。
高校生コース講師の小谷野です。

今回は前回の続きです。
読解力を取り巻く現状を二つのデータで把握していこうと思います。

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2021年 中学校教科書の改訂

2021年度より、学指導要領の改定に伴って中学校の教科書が新しくなりました。
(2022年度からは高校で新学習指導要領が適用されます)

そこで取り沙汰されたのが、ページ数の増加です。
国語や数学など9教科(道徳を除く)の平均ページ数の合計は以下のようになっています。
2021年から 約11,280ページ
2020年まで 約10,480ページ
 参照:朝日新聞デジタル「中学教科書ページ数8%増 学ぶ過程重視 21年度から」

現行からは約800ページ(7.6%)の増加、9年前の前々回からは20.3%の増加らしいです。
そして平成以降では最多のページ数になったようです。
つまり、たくさんの文字を読めないといけません。
それは、国語に限らずすべての教科について言えます。
(ただ、ページ数の増加は、図表などの増加によるものかもしれないので、一概には言えないですが)

近年、Youtubeなどの映像媒体に慣れ切った子どもたちは、まず活字を読むのが苦手です。
しかも、Tik Tokなどの影響もあり、なるべく短く端的な表現で伝えることが当たり前になっています。
簡潔であることは悪いことではないのですが、そうは言っても簡潔にすればその分、伝達できる内容の濃さが変わります。
情報の交換というよりも、感情の共有がメインのSNSの普及は、論理的な読解力という面では負の影響を持っていると思います。
そんな現状と反比例するように教科書のページ数は増え続けているのです。

映像に慣れ切った子どもがそんな長い文章を読めるでしょうか?
答えは想像に難くないと思います。

これがまず中学生の現状です。

大学入学共通テスト 文字数増加

2021年度入試よりセンター試験が廃止され、「大学入学共通テスト」が始まりました。
中身に関しては、思っていたほどにはセンターから大きな変化はなかったな、という印象でしょう。
しかし、そうはいっても、多少の変化はありました。

それが、問題文の長さです。

国語に関しては、本文の長さこそ近年の問題とさほど変わらなかった(むしろ短かった)ですが、問いの中でさらに別の資料を参照させる問題があったため、総合的にはそこそこボリュームがありました。
本文の文字数だけの比較は以下の通り、
2021年 20,520文字
2019年 23,870文字
2017年 25,110文字
※2019年、2017年は近年でも文字数が多かった年です。
以下の表も参照ください。

参照:
2021年度実施 大学入学共通テスト国語 文字数を分析 数学でも文字数増 | 速読情報館 (sokunousokudoku.net)

英語リーディングに関しては言わずもがな。
すべて読解問題になったので、相当な速読力が要求されます。
問題内の文章や図表との照らし合わせを要求する問題が増えたので、単純に速く読むこと加え、言葉の言い換えに気づく能力を必要になった印象です。

そして大きな変化は、数学だと思います。
問題設定を説明する文章が非常に長い問題がありました(二次関数など)。
問題の条件を正確に把握して用語の定義を理解しないと、そもそも計算式を立てられないような問題でした。
下に問題文の一例を載せておきます。
続きが気になる方は、大学入試センターのHPから問題をご覧ください。
単なる計算問題だけではなく、現実に即した場面における数学の運用能力が問われた印象です。
また近年は統計の問題が重視される傾向が続いていたので、それの傾向も文字数増加の一因でしょう。

2021年度共通テスト第1日程の数ⅠAより

要するに、文字を素早く読めないと問題を解くのに充てる時間がどんどん減るのです。
もちろん、ただ読めばいいのではありません。
内容を理解しながら読み、その理解を基に問題に解答しなければなりません。

ざっくりですが、こんな感じの現状です。
高校生や中学生に対して読解力が求められるという状況は変わらないでしょう。
では、その読解力というのはどのように測り、どのように伸ばせばよいのでしょうか?

そのヒントになるような話を次回はしたいと思います。

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