皆さん、こんにちは。
高校生コース講師の小谷野です。
今回は、大学を知るための方法に関してお話していきます。
志望校を決めるために、まずは色々な大学を知ることが大事です。
推薦型入試(総合型選抜、学校推薦型の入試の総称)に向けた準備という意味でもそうです。
大学を知るため方法にも様々あります。
ネットで調べる、パンフレットを取り寄せる、予備校の偏差値表を見てみるなど。
それらの方法の中でも最も大事なものが、実際に大学を訪れること、です。
もっともよい機会が、オープンキャンパスと学園祭です。
ある程度志望校を定められた人も、そうでない人も、オープンキャンパスや学園祭というきっかけを生かして、ぜひ実際に大学に足を運んでみてください。
オープンキャンパス・学園祭に行ってみよう
オープンキャンパスや学園祭に行かずに大学を決める人はあまりいないでしょう
できれば、高1、2年生のうちにオープンキャンパスや学園祭に足を運んでみてください。高3になってくると、一般選抜に向けての勉強や推薦型入試の対策などで忙しくなるので、早いうちに行ってみることをお勧めします。もちろん高1、2年生は部活等も忙しいとは思いますが、どうにか時間を捻出してください。
各大学が受験生に対して、学校説明会や学部説明会、模擬授業などを実施する催しです。その他にも、実際の教授や学生と話せる機会がある個別相談会や、大学の施設を見学できるキャンパスツアーなども同時開催されてたりします。最近では、オープンキャンパスへの参加が推薦型入試の出願要項になってる大学もあるのできちんと確認しましょう。高校生の夏休みである7~8月に開催する大学が多いです。その他の時期、秋や春にも開催されることもあるので、志望校のオープンキャンパスはきちんとチェックしてください。
あとは、オープンキャンパスという名前ではなく、キャンパスツアーという形などで、大学を見学できる催しは頻繁に開催されています。複数のキャンパスが別々の日程でこうした催しを開催することもあるので、詳しいことは各大学のHP等で調べてみてください。
オープンキャンパスは行くけど、学園祭には行かない人も意外と多い気がします。
しかし、学園祭こそ、大学の雰囲気をより直接感じられると言っても過言ではありません。
当たり前ですが、学園祭の方が生の学生にたくさん出会うことができます。
学園祭は、学生が主体となって、模擬店や講演会、ステージ企画が開催されるイベントです。サークルごとに模擬店を出店したり、有名人の講演会が行われたり、研究室見学ができたりします。大学の敷地内を自由に見学できますし、校舎の中も見学できたりします。主には10月~11月の秋に開催する大学が多いです。もちろん他の時期もあります。
オープンキャンパスや学園祭に行くとして、ただ行くだけではもったいないです。
以下のような点に注目してもらえるとよいかと思います。
1.自分の想像と大学が合っているかどうか
抽象的な表現にはなってしまいますが、個人的にはこれが最も重要だと思っています。
ネットの情報だけではわからない大学の特徴や空気感というものがあります。
それらを実際に自分の目で見て肌で感じることは非常に大事です。
・大学と最寄駅との距離感やキャンパス内の大きさ
・校舎の作りや新しさ古さ
・食堂や図書館などの施設が広いのか
・芝生の広場や公園のような憩いの場があるかどうか
・繁華街の中に立地しているか、閑静な住宅街の中なのか
・志望の学部学科で自分が学びたいことを学べるのか
・就職支援や留学支援の制度があるのか
などなど
自分の想像と合うかどうか、まずはここを見てきてください。
以下、もう少し具体的なはなしです。
2.時間を潰せる施設が充実しているのか?
大学生活というのは、いい意味で暇な時間が多いです。これは本当にいい意味です。
高校生のように勉強を強要されません。部活への入部が強制だったりしません。
何の授業を取って、何時に昼を食べて、バイトで何をして、何のサークルに入るのか、全部自由です。逆に言うと、すべて自分で決めないといけません。すごく忙しくもできるし、すごく暇に過ごすこともできます。
まあ総じて暇な時間が多いとは思います。
そんなときに活用できる施設の充実度合は大切です。
・ラーニングコモンズや図書館、本屋さんなど勉強の環境が整っているか?
・食堂やカフェスペース、近所の食べ物屋さん、駅前のお店などはたくさんあるか?
・公園や運動場、ジムなど体を動かす施設は充実しているか?
などなど。
こうした点は確認しておくとよいかと思います。
3.実際の学生の雰囲気
これも大事です。この点は学園祭においてより感じることができると思います。
オープンキャンパスも学生が運営に関わっているとは思いますが、参加している学生はそう多くはありません。学園祭の方が、より多くの学生が参加しているので、生の学生をより多く目にすることができます。
なので、学園祭に行ってみることで、学生たちの雰囲気を肌で感じられると思います。実際の学生たちは真面目な感じなのか、華やかな感じなのか。学園祭では、学内のサークルなどが模擬店を開いていたり、実行委員会がステージ企画等を催してたりします。それらを見ることで、大学生の雰囲気を感じることができます。
ただ注意点としては、サークル等の模擬店の人は、その大学の学生とは限らないということです。
インカレサークル(他の大学と合同のサークル)だったりすると、他大の学生も運営に参加してたりします。そうした点も含めて大学の雰囲気を感じるよい機会となります。
4.活動しているサークル
これも学園祭で確認してほしいことです。
学園祭に出店、出展しているということは、そのサークルが実際に活動しているということです。
この情報は意外と重要です。
ネットの情報だけを頼りに入りたいサークルを探して、いざ入学後に実際に行ってみるともう活動していないということもよくあります。
サークルの生存確認という意味でも、学園祭は大事な催しです。
主に運動系のサークルや部活動が模擬店を出店していることが多いと思います。文化系のサークルは、ステージ発表をしたり、展示をしたりすると思います。大学でやりたいスポーツや活動が決まっている方は、そのサークルや部活の模擬店や展示に足を運んでみるとよいかと思います。
また、様々なサークルの存在を知るという点でもいい機会です。自分が興味なかったようなジャンルのサークルにも出会えます。
例えば、レゴサークルの展示とか、ジャグリングサークルのステージとか、アイドル研究会のコピーダンス大会とか、様々なジャンルのサークルの存在に気づくことができます。
大学生のサークルという活動の幅広さを実感できると思いますし、意外なサークルに魅力を感じるかもしれません。
もちろん大学入学後にもサークル見学をする機会はたくさんあります。
しかし、受験生のうちに入りたいサークルに出会えれば、それが勉強のモチベーションにもなりますので、おすすめです。
5.研究室見学
オープンキャンパスや学園祭の際に研究室公開を実施している大学が多いと思います。
これが開催されている場合は、必ず参加してください。
特に理系の学生にとっては、その大学が具体的にどのような研究をしているのかを知ることができる絶好の機会となります。学部名や学科名だけで大学を選んだけど、自分が本当にやりたい研究ができなかった、なんてミスマッチはもったいないです。
その大学で実際にどのような研究がなされているのかは、各大学の教授や研究室によります。学部や学科の名前は同じでも大学によって研究内容は様々です。
大学入学後の研究のイメージを見ることができるので、ぜひ研究室まで足を伸ばしてみてください。
以上、オープンキャンパスや学園祭で確認しておくべき点でした。
大学では他にも、高校生向けの公開講座やシンポジウムも数多く開催されています。最近は、リモートで開催してくれる大学も多くなりました。なので、地方にいても気軽に様々な大学のイベントに参加できる機会が増えました。
この環境を生かして、大学のイベントには積極的に参加しましょう。