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大学受験における残酷な真実

こんにちは。
高校生コース講師の小谷野です。

今回は高校1,2年生向けに、大学受験における残酷な真実をお伝えします。
それは、都会と地方の教育の格差です。
急な話ですね。
これを伝えようと思ったのは、とある動画を見たからです。
CASTDICE TVというYoutubeチャンネルが2月20日に公開した動画です。
タイトルは「大学受験のエグ過ぎる真実」。
CASTDICE TVは大学受験に関する様々な情報を教えてくれるので非常に参考になるチャンネルです。
この記事を書いている時点(2月25日)では上記の動画は削除?されてしまったのか検索しても見ることはできません…。
各所から批判があったのかもしれません。
少々過激な内容ではありましたが、誠実に言って内容は間違ってはいないと感じました。

幸い自分はメモを残しておいたので、それに基づいて少し内容を紹介します
上の動画の要約と所々自分の意見も交えつつ考察していきます。
学歴社会を煽っていると感じる方もいるかもしれないですが、そのような意図はございません。
いい大学に行くだけが全てではないということは重々承知しております。
ただ、これから大学受験を控える地方の中学生や高校生に、大学受験のリアルをお伝えできればと思っております。
長くなるので心して読んでください。

●動画の内容は大きく4部構成でした。
 ①東大合格者のリアル
 ②私立の中高一貫校が強すぎる
 ③じゃあどうすればいいの?
 ④どうしてこんな話をしたのか?

CONTENTS

①東大合格者のリアル

2020年度入学の東大合格者数を出身高校別にランキングにし、1位から累積の人数を出したそうです。
すると結果は↓
上位100校で東大合格者の約70%
上位10校で東大合格者の約25%
を占めるそうです。(全国の高校は約4800校あるそうです)
ちなみに東大の定員は約3000人なので、750人ほどは特定の10校の出身者ということです。
エグイですね。
1位の開成高校は毎年150~200人の東大合格者を誇ります。
最近東大王で人気の伊沢君の母校ですね。
全国に高校は約4800校あるので、つまりは、上位2%の高校の卒業生で東大の学生はほぼ構成されているということになります。
その上位2%とはどんな高校なのかというと、、、
「私立」の「中高一貫校」だそうです。
しかも私立の進学校は関東、関西の一部に集中して立地しています。
自分も心当たりがあります…。
たしかにその属性の学生が東大には多いです。

②私立の中高一貫校が強すぎる

どうして私立の中高一貫校がそんなによい成績を残すのか?
その強みは、「公立ではない」という1点に集約されるそうです。
どういうことか?
それは、カリキュラムが自由で、先取学習をし、落ちこぼれは放っておかれる、ということです。
私立の学校はなんせ学習の進みが早いです。中学3年間の内容を中1,中2で、高校3年間の内容を中3,高1で終わらせたりします。
中2で三平方の定理まで終わっているし、高1で微分積分まで終わってます。
公立ではないので、カリキュラムの自由度が高いのです。

それに一般的な公立と比べ、各単元の深堀度が違います。
同じ微分積分という範囲を学習するにしても、教科書レベルをさらっとやるのではなく、受験レベルの問題に手を出したりします。

それじゃあ、ついていけない人もいるのでは?
もちろんその通りです。ついていけない人もごまんとおります。
でもそれでいいのです。ついて来れないのは自身のせい。どうにかこのペースに食らいついてこい、というスタンスの学校が多いです。
公立の学校ではそうはいきません。
学習指導要領に則った内容の授業をし、全員とまではいかずとも、8割~9割の人が理解できるペースで進むのが通常だと思われます。
このように、万人が同じように教育を受ける、という義務教育の思想はよいことです。
公教育が浸透しているのおかげで、国際テストでも日本は比較的上位の成績を残し続けています。
しかし、ペースを上げて勉強しないと、東大京大や早慶などには手が届かないというのもまた現実です。
私立の学校では、そのような大学に合格する前提で、逆算された授業進度になっているのです。
勉強は負荷がかかるくらいの速さでやらないと身についていきません。
これが地方の公立学校と関東や関西の私立学校の差です。

この話の中で特に興味深かったのは、都会の中学受験組と地方の高校受験組の勉強時間の差です。
この動画曰く、
〈首都圏の中学校受験組の小1~小6までの勉強量〉=〈地方中学校からの高校受験組の小1~中3までの勉強量〉
だそうです。
中学受験をする子供が6年間で行う勉強量と、普通に高校受験をする子供が9年間で行う勉強量が同じということです。
イメージはこんな感じです↓

ここで言う勉強量というのは、勉強という行為に費やした時間というような意味だと思います。
勉強への耐性というようなニュアンスですね。
上記の公式が正しいとするなら、地方で「普通」に中学を卒業する人は、高校1年生になった時点で3年分遅れているのです。
追いつけないですよね…。
もちろん全員が全員上記のようなことにはなってはいないです。
中学受験してもサボる人はいるし、高校受験した人の中にも小学生から勉強を頑張った人も多くいると思います。
ここでは、細かい具体例は除いて、全体の概観を話しています。

一応手近なデータを見てみました。
『教育格差』(松岡亮二著)に学校外学習量の比較が載っていました。
両親が大卒で小中9年間を公立で過ごした生徒がその9年間で行う学校外学習量は平均3962時間。
両親が大卒で中学校受験をした生徒が小学校6年間で行う学校外学習量は平均3836時間。
だそうです。つまり、ほぼ同じですね。
ここでは、学校外学習量というデータを参照していますのでご注意ください。
両親大卒というのは、本著の分類によります。他の分類による比較も載っていましたが、同じような結果です。
詳しくは21世紀出生時縦断調査という統計にあるそうなので、興味ある方は見てみてください。

これは正直逆転が難しい差です。
時間がということもそうだし、それ以上に勉強習慣の差が歴然なのです。
中学受験を経験した生徒は、勉強することに慣れています。
むしろ勉強することが当たり前だと思っています。
これを逆転したければ相当な努力が必要です。

③じゃあどうすればいいの?

この動画では、小学生でも中学生でも高校生でも、早い時点から先取学習を始めることをすすめています。
地方公立学校のペースでは正直遅いのです。
おそらく地方公立校でも、上位層はその遅さを実感しているはずです。
遅いのが悪いというわけではありません。
アクティブラーニングという形で、一つの問いを深く考えるという授業も一概に悪いとは言えないでしょう。
(三角形の面積がどうして底辺×高さ÷2なのかをみんなで考える、という例が動画内では取り上げられていました)
しかし、その遅さは大学受験というゲームでは不利に働くのです。
受験というのは、高校3年生の1月時点での瞬間風速を測るものなのです。
それ以上でもそれ以下でもないのです。
なので、早くスタートを切った者が有利なのは明らか。
その人自身の勉強の才能はほとんど関係ありません。
先取した人に遅れをとると、その差を縮めることができないという意味なだけです。
マラソン大会で1時間前にスタートした人に追いつけと言っているようなものです。

勉強は結局、積み上げが大事です。
いくら高3になってから本気を出そうと思っても、小学校から必死に勉強してきた人たちには簡単には追いつけないです。
なので、可能な限り早く勉強のギアを上げることが肝要です。
悠長なことを言っている暇はないのです。

④どうしてこんな話をしたのか?

地方にいる高校生が上位の大学を目指そうとしたときに、戦わないといけないライバルのレベルが想像を超える高さであることを理解してほしいから、だそうです。
しかし、そうは言っても同い年です。
絶対に勝てない相手ではないのです。
しかも受験問題も、昔より洗練されたものが多く、努力が報われやすい試験になっているのも確かだそうです。
難問、奇問というよりも、良問が多いので、きちんと勉強した人が、きちんと点数という評価を受けることができます。
ただ余裕をかましていては勝てません。
それくらい現実は厳しいという自覚の元、受験勉強をしてほしい。
そして、受験というのは逆転が可能なゲームです。
30歳くらいになると人生の逆転は難しくなってきますが、18歳なのであればまだ間に合います。
どんな大学に行くのかで開かれる世界が変わります。
それは残酷ですが日本社会の真実です。
大学受験は人生を逆転する数少ない、そして最も大きな機会なので、そこで本気を出して頑張ってほしい。
というのが最後のメッセージでした。

格差の中で生きる ~ 学歴をどう捉えるか

上記が簡単な動画の要約+自分の意見です。
日本はいまだ、緩やかな格差社会であることは間違いないでしょう。
それは「生まれ」に影響されるという意味です。
生まれ育った「家庭」、「地域」、「学校」によって本人が想定する「当たり前」や「普通」が変わります。
大学に行くことが当たり前なのか。
高校卒業後すぐに就職することが当たり前なのか。
ある程度は無職でいても普通なのか。
履歴書に空白がないことが普通なのか。
など。
自分は正直、大学に行くのが当たり前だと思い暮らしてきました。
しかし、それが当たり前ではないと思い暮らしている、という地方の現実も目の当たりにしています。
都会と地方、どちらが優れているという話では全くありません。
自塾の生徒に絶対に東大に行け、なんてことは言いませんし、そんな必要はないです。
自分が納得する進路を歩むべきです。
人生、自分が選んだ道を正解にしていくしかないからです。
地元の企業への就職や地方公務員として働くこと、実家の自営業を継ぐことなどを想定する人には正直学歴は必要ありません。地元の人脈や、仕事の経験の方が重要でしょう。
しかし一方で、東京や大阪で仕事がしたい、大企業に勤めてお金を稼ぎたい、と思うのであれば、ある程度の学歴が必要なのは事実です。もう少し正確に言うと、その学歴を手にできるくらいの学習能力と努力できる能力、上位大学で出会うことができる人脈が後々大事になるのです。

これから受験を迎える生徒、特に都会の難関大学を志望する生徒は、上に書いたような厳しい現実を理解しておくことが必要だと思います。
戦う相手は強敵です。
こうしている間にも、彼ら彼女らとの差は開いていく一方です。
大学受験は現実的に最も公正で公平なゲームです。
ただ、公平であるがゆえに公平でない点が、受験の時期が決まっているということ。
その時点をずらすことはできません。
大器晩成型は不利ですね。早熟型の方が有利な気がします。そして何より、早く始めたものがダントツで有利です。

今回は少し厳しいことを書きました。
受験の厳しさを少しでもわかってもらえれば幸いかと思います。
教育の格差や受験のリアルに関しては、まだまだ伝えたいことが山ほどありますので、定期的に書いていきます。

上記内容に関してより詳しく知りたい方は、以下を参考にしてください。
・文献
『教育格差-階層・地域・学歴』,松岡亮二,2019年,ちくま新書
・動画
CASTDICE TV『【学歴の真実】民間就職・公務員就職・研究員に学歴はどう影響してくるのか?』
Morite2 English Channel『不況で超学歴社会がやってくる』
PASSLABO in 東大医学部発「朝10分」の受験勉強cafe 『【激励】東大合格までの”受験のリアル”をお話しします』

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