変わる?!大学入試、 されど…

こんにちは。
高校生コース講師の小谷野です。

諸行無常。
「当たり前」なんてたやすく崩れ去るものです。
昨今の感染症拡大で強く実感させられます。
我々の社会を支える当たり前なんて、風前の灯。
いつ消えてもおかしくない紙一重のバランスで成り立っているのです。
10年前の当たり前は今はもう当たり前ではないし、今の当たり前は10年後の当たり前ではないです。

大学入試もしかり。
年々変わっています。
自分が現役で大学受験して10年弱ですが、既にいろいろ変わりました。
数学では統計関連の問題が増加したり。
センター試験から共通テストへ変わったり。
共通テストを利用する私立大学が増えたり。
早稲田大学や上智大学など5教科にとらわれない独自問題の出題がなされたり。
民間の英語試験を利用した入試が増えたり。
総合型選抜(AO)がさらに盛んになっていたり。
枚挙にいとまがないですね。

10年前に受験した自分でもこんなにも驚くので、親子の世代なら尚更。
親が子供の受験に対して、自分の経験を押し付けても理解されないのはそのためです。
今の入試事情をしっかり調べておくことが大事です。

以下の記事もとても参考になります。
大学入試と学習塾の在り方 (株式会社ラシク)
上記記事にある立命館大学の取り組みも面白いですね。
予備校が受験テクニックを教える場所と化すという話も理解できます。(自分が通った予備校はそんなことなかったですが)
結局は本番で1点でも多くとった者が合格するという試験の性質上そうならざるを得ないとも思います。
それを是正するために評価軸を模索する取り組みは非常に興味深いです。
学習歴、オンライン試験などは確かに必要な取り組みだと感じます。

でもどんなに選抜の形が変わり、社会が変わっていっても、「王道」は変わりません。
寺子屋の「読み・書き・そろばん」は言い得て妙でしょう。
やはりすべての学問の根幹には、国語=言語を使う能力、数学=論理的に思考する能力が必要です。
高校生のうちは、どんな分野に進もうとも国語と数学に力を入れましょう。

上記の立命館大学の改革もとても共感できます。
大学の勉強のために専門性を高めることは大事なことです。
ただ、それも基礎を疎かにしては御座なりの積み重ねになってしまいます。

東大の入試だってここ十数年問われる能力は変わっていない気がします。
読解力、思考力、表現力。
「目の前の文章をきちんと論理的に理解できるか」
「今ある知識を通して自分なりの考えを深堀りできるか」
「深堀した考えを言葉や表現に変えて他者に伝えることができるか」
そして、当たり前を疑う力臨機応変で柔軟な対応力
そんなところでしょう。

大人が偉そうに高校生にアドバイスを送ることができるのは、大学受験を既に経験しているからです。
やはり、初めてなのか2回目なのかは大きく違います。
高校生が大人に勝てないのは経験不足だけです。
社会に出たからわかることもたくさんあります。
高校生の時点でそれがわからないのは当然です。

大学受験を経て、大学生活を経て、社会に出た経験から言えることは、
「王道を疎かにするな!」ということです。
諸行無常の中に、本質を見抜く力。
変化のスピードが速い現代だからこそ、そんな力が大事になります。

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